第8回-介護予防

2018年8月26日

桜が一斉に花開きました。いよいよ春本番ですね。花粉症の方には、まだまだ厳しい季節ですが…。

2000年にスタートした介護保険制度が、5年目を迎える今年、制度全般が大きく見直される時期に来ています。現在国会で審議中ですが、改革案の一つに「介護予防」の導入があります。内容としては、『新予防給付』と『地域支援事業』『新予防給付』は、要介護状態の軽減と悪化防止を目的とし、要支援、要介護1の認定を受けた方が対象になります。生活機能の維持・向上をめざし、「介護予防プラン」が策定されます。『地域支援事業』は、将来的に要支援・要介護になるおそれがある高齢者が対象。市町村が予防メニューを実施します。

簡単に言ってしまうと、将来介護を受ける高齢者が増加しないように、働きかけるという事でしょうか。具体的には、栄養改善・転倒骨折予防・筋力向上トレーニング・口腔ケアなど。実際に導入されてからでないと、効果の程はわからないけれど、考え方としては大いに賛成できますよね。介護される状態にならないように、個々で生活習慣を見直せる人って、意外と少ないのかも。元気なうちは、自分に限ってって思ってしまうのかもしれない。家族も同様。なにより、健やかに老後を送ることが、本人にも家族にももっとも望ましい事です。

ただ、従来のサービスにも見直しが加えられ、結果的には負担が増えるという場合もあるらしく、現在介護保険でサービスを受けられている方にとっては、喜んでばかりはいられない所も。

いつも思うのですが、介護に限った事ではないけれど、様々な制度が見直される時、新たな内容を簡単に分かりやすく説明したパンフレットや小冊子が、各家庭に配布されると良いですよね。地域によってはあるのでしょうか。介護保険などは、実際サービスを受けている家庭でも、いまいち理解しきれていない部分があるようです。もちろんケアマネージャーに相談すれば、何でも教えてもらえますが、介護に全く関係のない家庭では、何も知らなくて当たり前みたいなところがあるような気がします。

介護保険制度、まだ始まったばかりです。今後も見直しを繰り返し、どんどん良くなっていく事を信じて、また私達も頑張らなければ、と思います。

渡部紗也
2005.04.11