第11回-介護用品 お風呂

2018年8月26日

汗ばむような陽気の日もあり、初夏の訪れを感じますが、その前に鬱陶しい梅雨がありましたね。毎年の事ですが、一月程もじめじめとした天気が続くかと思うと、ウンザリしてしまいます。主婦にとっては、洗濯物が乾かないのが最大の悩み。それから、布団が干せない事も。今のところ五月晴れが続いていますが、沖縄のほうはとっくに梅雨入りしているので、六月に入ったら本州も梅雨の季節に突入しそうです。

今回は、お風呂周りの介護用品について。夏場を迎えると、汗をかくことも多くなり、衛生面でも健康面でも、入浴は欠かせなくなります。何よりも、要介護者の楽しみの一つでもある入浴ですが、風呂場は危険なところもあります。風呂場での移動や立ち座りを楽にするための介護用品が色々あります。まずは、手すり。風呂場の入り口や、湯船に出入りする時のためにバスタブの近くに。長さや形も様々で、基本的には滑りにくく握りやすい材質になっているようです。取り付けには、専門の業者による工事が確実ですが、工事の必要のないバスタブに取り付けられるものもありますので、必要に応じて使ってみるのもいいでしょう。

また、シャワーチェアーも様々な種類があります。座った腰の位置が高いので、立ち上がるのが楽なのと、介護者も体や頭を洗う時、とても楽な姿勢で介助できると思います。座ったまま体の向きを返られる回転式の風呂椅子や、収納に便利な折りたたみ式、水周り専用の車椅子という物もあるようです。ただ特別に広いお風呂場、またはバリアフリーに設計されたお風呂場でないと、広さが十分に取れないので、可能な範囲で取り入れるのがいいでしょう。

水場は想像以上に滑りやすい物です。特に介護を必要とする高齢者の方は、ほんの少しバランスが崩れると、自分で立て直す事が困難で、そのまま転倒してしまう事も多いと思います。転倒が原因で、骨折などの重大な怪我をしてしまうのを予防する意味でも、バスマットを利用するといいでしょう。ジョイント式で、好みの広さに敷けるものや、バスタブの中に吸盤で固定する物などがあります。こちらも介護専用のものが、安全面で安心して使えると思います。

今回は、お風呂場までの移動が可能な方に便利な入浴用品を少しだけご紹介しました。次回はお風呂場まで移動が困難、洗い場が狭く介助が困難な場合、また寝たきりの方の入浴についてです。

渡部紗也
2005.05.31