第58回 ヘルパーまでの道のり(6)

2018年10月25日

こんにちわ、永礼盟です。ご購読ありがとうございます。ヘルパーになるための日記を綴ったシリーズを前回に引き続き書かせて頂きます。よろしくお付き合いください。

早い物で、実技が始まってからもう七週間が過ぎた。とても充実した育成講座を満喫している。

しかし、ここに来て少しペースが落ちた。毎日、必ず30分は教科書を読み、大事なことをノートに書き出したが、今はレポートも終わり、今日で実技レポートも書き上がってしまった。まあ、要領がいいと言えばそれまでだが、猪突猛進してた、初めの頃が熱くて良かった。調度、安定期に入った感があるのだ。

ここ一週間くらい、介護の勉強や、仕事について、離れていた。望んでそうなったのではないが、介護の事が、頭から離れるのがなぜか不安だ。今の仕事との両立が、どうもペースを狂わせる。平日の暇な時間を、もっと有効に利用できたらと思う。

土日、祝日は、忙しいのでそんな不安は消えるが、平日、地下の編集室に隠ると、そんな気持ちがよぎる。でも、余裕があるのだから、今はしっかりと自分を見つめ直そうと思う。今の仕事と、これからの仕事は、間違えなく180度違う角度で取れ得ないと駄目だと思っている。何せ、カップルの幸せを祝うお手伝いと、人生を振り返り、これからを見つめるお手伝いなのだから。

そんなジレンマと闘いながら一週間を乗り切ると、今日も実技スクーリングが待っていた。今日の勉強は、なんだろう?そう、介護の神髄、排泄介助と失禁への対応である。

午前から、午後にかけて、それについて学んだ。午後は、バイタルサインの測定と、緊急時の対応だ。

自分の中で、大事だったのは、勿論排泄介助だった。施設に行って、一番困った介助だったからだ。「解る」と「出来る」は違う意味だと前に書いたが、「知ってる」と「知らない」じゃ、ここにも大きな差がある。いきなり、おむつを交換してくれと指示されても、赤ちゃんのオムツすら替えたことのない自分にとって、全く未知の事だった。

今は、紙おむつが発達しているので、大分楽になったのでは?と、推測できる。しかし、知らないことをするのは、気が引けて仕方なかった。

ワシが、施設で行ったオムツ交換は、自分の体に寄りかからせて、オムツを履かせると言うものだった。パンツのように履かせればいいのだが、そこに、パッドなる物を入れるため、どうして良いか解らず、要介護者の方を、羞恥心にさらしてしまった失敗もあった。だから、どうしても学びたかったテーマだ。

ベッドの上でのオムツ交換と、ベッドに捕まらせて、立ったまま行うオムツ交換、両方経験した。介護者には、立ったままの作業が楽だった。

カメラを向けて意識を、他の所へ向けてる間に、交換してしまおうと言う設定で行った。痴呆の人のオムツを交換するときに、意識を他に向けていないと、殴られたりするそうだ。こうして、後ろからオムツを交換すると、ひじ鉄を食らうから、必ずテレビを見させるか、鏡を置くと習った。

ズボンの上からだから、あまりよく分からなかったけど、かなり違和感があった。(オムツはMサイズでしたが、ズボンの上からでも履けました。)

そんな和気藹々の午前の授業を終了すると、バイタルサインの測定と緊急時の対応の授業に入った。バイタルサインが、熱を計ったり、血圧を調べたりと言うものだ。ワシの血圧は、上122、下69、脈拍70、だった。まあ、普通。有酸素運動野郎なので、普通だと思ったが、あまりにも普通だったので、なぜかガッカリした。(するなっちゅうねん!!)

血圧って不思議な物で、正常だと解ると、安心する。しかし、受講生の中には、安心できない方も要らしたようだが。。。その後、緊急時の対応と言うことで、人工呼吸と、心臓マッサージを習った。

そんなこんなで、今日も終わり、いよいよ実習に入る。実技は、今日で終わりだ。来週って何やるんだったか、思い出せないけど、時間が長くなる。八時間の長丁場になり、再来週から実習である。ワシは、施設を経験できたので、どんなものか想像がつく。そこが、知らないよりも、安心しているところだ。しかし、在宅は未経験だし、何処に振り分けられるか等、不安もある。

だが、全ての学課を修了し、何処まで実践できるか楽しみである。今は、焦らず、おごらず、コンセントレーションを高める時期かも知れない。頑張って行きたい!!

話は変わるが、排泄介助で宿題が出た。オムツをつけて、実際に失禁を体験して見ろと言うものだった。学校から、紙おむつを貰ったが、これから、実践したいと思う。これから、オムツして、失禁しま~す!!

*冗談のように言ってますが、この体験が必要なんです。要介護者の気持ちにならなくては、良い介護が出来ないと言う理由に乗っ取って!

2004.05.09

永礼盟