tax[048]寡婦(夫)控除
妻や夫と離婚をしたり、死別があったりしたときは、その後の生活が大きく変わるため、税法では寡婦(夫)控除という制度を定めています。この制度は男女ともに適用されますが、世の中が男性社会であるせいでしょうか、女性を優遇した措置になっています。
【寡婦(夫)とは?】
夫(妻)と離婚し、その後再婚していない人
夫(妻)と死別した人
夫(妻)の生死が3ヶ月以上明らかでない人
以上いずれかの要件を満たせば、寡婦(夫)となります。
【控除額】
寡夫の場合:
老年者控除にあたらず
合計所得金額が500万円以下で
扶養親族となる子(所得が基礎控除以下)がいる場合
は寡夫控除額27万円が控除できる。
寡婦の場合:
老年者控除にあたらず
合計所得金額が500万円以下で
夫と死別の場合
は寡婦控除額27万円が控除できる。
老年者控除にあたらず
合計所得金額が500万円以下で
扶養親族となる子(所得が基礎控除以下)がいて
夫と離婚・死別場合
は寡婦控除額35万円が控除できる。(特定寡婦)
老年者控除にあたらず
扶養親族となる子(所得が基礎控除以下)がいて
夫と離婚の場合
は寡婦控除額27万円が控除できる。
【判断の時期】
その年の12月31日時点で寡婦であるかどうかで判断します。つまり寡婦控除だけとってみれば、再婚は年を越した方がいいと言えますが、これは扶養控除と天秤をかける必要があります。
寡婦であるかどうかの判断で、その前の状態が事実婚や内縁関係であるときは適用されません。
2000.10.18