tax[103]所得税か法人税か

2013年6月3日

所得税というのは個人が取得した所得に課税される税金です。日本では累進課税という方式で課税されており、所得が大きいほど税額も大きくなる仕組みになっています。

一方、法人税というのは法人が取得した所得に課税される税金です。法人税は資本金の額と所得金額によって税率が変わるしくみになっています。

所得税も法人税も所得にかかる税金には変わりないため、会社を経営している場合は、その利益は所得税にしろ法人税にしろ税金としてもっていかれてしまうわけです。ですが、その課税率が違うため、情況に応じて会社の所得にするか役員の所得にするかで節税が可能となってくるのです。

△法人税の税率

資本金1億円以下で 所得金額800万円以下の部分  22%
資本金1億円以下で 所得金額800万円を超える部分 30%
資本金1億円超で  所得金額にかかわらず      30%

△個人の所得税

課税所得金額330万円以下          10%
課税所得金額330万円超~900万円以下   20%
課税所得金額900万円超~1,800万円以下 30%
課税所得金額1,800万円超         37%

上記の表からわかるように、個人の所得金額が1,800万円以下の場合は法人税率より個人の所得税率のほうが低いので、会社の利益にしておくよりは給与として支払ったほうが節税になります。

1,800万円を超える場合は法人税のほうが安くなるので、なるべくなら役員の所得としておくほうが賢明といえるのです。

2001/12/19