第1回 きっかけはフリン
「不倫」という言葉は、なんとなく後ろめたい雰囲気がある。しかし、不倫をしている人のいかに多いことか。かく言う私もそのうちの一人。相手の男性は、同じ干支。しかし、一回り下の。私が前に発行していたメールマガジンにファンレターをくれたのが始まり。
きちんとした敬語を使っているし、いい人そうだなと思ったので、お会いする約束をした。なんの間違いか、私は彼を34歳だと思っていたのだが、年齢を聞いてびっくり、彼はまだ20代であったのだ。そうこうするうちに付き合いが始まった。
私のダンナは2歳年下で、今までも年下の男性と縁があった。それにしても一回り下というのは初めて。私はもう40代。今までは幼稚園の送り迎えにはノーメイクにジャージが定番だったけど、こんなことではいけない。
どんどんオババになっていくだけだし、ウエストがゴムの服を着ていては、スタイルは崩れる一方。。。マズイ。いくらこのままの私が好きと言ってくれてもマズイ。「ありのままの私を好きになって」というのは、あくまで努力した上でないとただの傲慢だ。。。。
というわけで、私は「自分をキレイにする」プロジェクトを立てたのであった。まずはジャージをやめること。しかしこれには勇気がいった。なぜなら、母親同士の間では「ジャージの芳川」というキャッチフレーズ?がまかり通っていたのだった。スカートなど穿いたこともない。メイクなどしたこともない。だって、めんどくさいもん。とはいえ、彼に会うときだけオシャレしてもしょせん付け焼き刃。キレイはまず気持ちからと、とりあえずローウエストでブーツカットのジーンズと、襟の開いた女らしいディテールのシャツを購入することにし。かくして私の「キレイ計画」は始まった。
2005.01.10
◆芳川カヲル