[069]乾燥肌の人が増えている?その2

2010年3月26日

1)空気の乾燥
2)洗顔習慣の変化
3)食生活の変化
というお話をしましたが、あと2つ、原因として指摘されていることがあります。
「4)メイクの高機能化」と、これに伴う「5)クレンジングの高機能化」です。
4)メイクの高機能化
近年のメイクアップ製品、特にファンデーション類は、粉体加工技術やその他の技術の向上により、より長持ちに、化粧崩れしにくく、カバー力があるのに薄付きなど、非常に良いものになっています。
肌に密着するのは、粉が細かいというほかに、肌の水分や油分としっかりくっついて、離れにくくするという技術が使われていたりします。また、汗や皮脂で崩れないために、水分や油分を吸収する成分が入っているのも、もはや常識です。
これらの成分は、汗や皮脂など、いわば余分な水分や油分を吸収するために配合されているわけですが、実際には皮膚中の水分や油分を必要以上に奪ってしまうという指摘があります。特に、乾燥肌の人では、肌が水分や油分を保持する機能が弱いので、化粧品に奪われやすいとされています。
つまり、使えば使うほど乾燥してしまうという、こまった状況が起こるのです。
また、日焼け止めや乳液状ファンデーションでは、揮発性のシリコンを配合します。シリコンが揮発することで、伸ばした後の日焼け止めやリキッドファンデを薄く、均一にする効果があるのですが、これらが揮発するときに、肌の水分を奪ってしまうという指摘もあります。
5)クレンジングの高機能化
そして、これら高機能化し、落ちにくくなったメイクをきっちり落とすためのクレンジングが、これまた肌にダメージを与え、乾燥させてしまうという指摘です。
前回でもちょろっと言っている、使い方の間違いもありますが、やはり洗浄力が高いということと、油脂とのなじみが良くなっているために、皮脂を落とす作用も強くなっているという点が指摘されます。
最近では、ぬれた手でも使えるクレンジングオイルといった製品もありますが、これは、多少水が入っても界面活性剤を多く入れることで、乳化が始まらないように設計されているものが多く、これらは更に乾燥しやすいと指摘されます。
乾燥が気になるなら、なるべく液体よりクリーム状のものを使用し、西洋式にふき取りクレンジングにするくらいでも良いのかもしれません。
このほか、例えば身体の乾燥で指摘されているのは、化学繊維などの硬い繊維によって皮膚の表面がこすられているという説、発生した静電気によって皮膚の水分が奪われているという説、などもあり、どれも、一概に否定できないものばかり。
そろそろ一年で一番乾燥する季節は終了ですが、自分の肌の状態が一番良いときを把握して、常にその状態でいられるためにはどうしたらいいか、見落としたことが無いか、見直しをしてみるのも良いのかもしれません。
習慣で、何気なくやっていることが、肌や髪を傷めているということは良くあることなのです。
トミナガ☆マコト