[68]乾燥肌の人が増えている?

2010年3月17日

先日、美容の現場の人たち、つまりメイクアップアーティストや美容部員、美容教育の担当者などと世間話をしていたところ、表題のような話題になりました。
私はバックオフィスの人間なので、データやニュースソースなどで把握することが多いのですが、実際にお客様の肌に触れて、コミュニケーションされている方の感想としても、乾燥肌人口が確実に増えているという実感があるようです。
なぜだろう、という質問に対して、私が持っている情報を総合すると、だいたい5つくらいの要因を指摘できるようです。
1)空気の乾燥
空調によって乾燥するという説です。以前は、夏になると乾燥が治まるとしていた人たちでも、最近はエアコンの影響で夏でも油断できない、むしろ汗をかいて、その汗とともに更に乾燥がひどくなる、という意見を聞かれます。
実際、オフィスやデパートの中の乾燥はひどいもので、肌に適した湿度の半分くらいというデータもあるようです。(ちなみに飛行機の中は三分の一以下というデータを見たことがあります。こわいですよね。)
また、追加的になりますが、特に東京など都会では、昔と違い、コンクリートとアスファルトで地面が覆われ、川が埋め立てられた結果、町そのものが乾燥しているのではないか、と私は思っています。特に、海のそばに行って、肌に優しい風が吹いている、と感じるとき、その思いが強くなります。東京も、昔は、そこかしこに川が流れ、町に適度な湿度があったはずなのですよね。
ちょっと前に、真冬のパリに行ったことがありますが、寒いという以前に、風が鋭く、痛かった印象がありました。冷たい上に乾いているからで、欧州の乾燥は、ウワサには聞いていたが、本当に過酷なんだなと思いました。欧米人には乾燥肌が多いというのはよく聞く話で、空気の乾燥を原因の一つに上げてある場合が多いのですが(その他は、もともとの肌質など)、確かにこれは乾燥する、と感じました。
日本はもともと水に恵まれており、やや湿度の高い環境にあるはずなので、町の乾燥は、そのまま肌に影響してしまうのではないかと思っているのです。
2)洗顔習慣の変化
これは、ベテランの皮膚科医と話していると、よく聞かれる話ですが、最近の日本人は清潔志向の行き過ぎからか、とにかく顔を洗いすぎるという指摘があります。また、最近の洗顔料、クレンジングは非常に優秀で、汚れをよく落とすので、それもまた皮膚を乾燥させる原因なのではないかという指摘です。
オイルクレンジングやチューブタイプの洗顔料などは、特に洗浄力が強いタイプが多いので、この傾向が強く見られるようです。
私の見る限り、クレンジングの剤形別の使い方を分かっていないために乾燥しているケースも多いようにも思われます。それはオイルクレンジングでマッサージしてしまったり、シートクレンジングで肌をごしごしこすったりという現象です。オイルはなじませたらすぐ洗い流す、シートも同じですが、私もついうっかりやってしまうことがありますが、ぐいぐいやってしまうと乾燥します。
皮膚科専門医は、朝はぬるま湯ですすぐくらいでいいとも言われます。洗顔も習慣でなんとなくやってしまうのではなく、きちんと必要性を見極める必要があるようです。
3)食生活の変化
急に怖い話ですが、最近は初潮年齢が低年齢化しているという指摘があります。
いろいろな説がありますが、私が怖いと思ったのは、食事の西洋化、特に牛を多く食べるようになったからという説。特に外国産の牛は、ホルモンを多めに与えることによって、短期間に大きく育てるような措置が取られているケースが多く、それらホルモンが肉に残り、人体に摂取された結果として、初潮年齢が下がったというものがあります。
昔よりも若年で大きくなったり、手足が長い、いわゆる西洋人体系化しているのも、この影響であるという指摘もあります。
こうしたホルモン異常は、肌の状態に変化を与えます。直接的ではないにせよ、肌の状態変化に、少なからぬ影響を与えているのではないかと思っています。近年のにきび人口の増加は、これが原因だという話も聞かれます。肌の西洋人化、つまり乾燥肌化、ということなのですが、それはともかく、やっぱり不自然な成長をさせられていることが、様々な影響を与えているのではないかな、というのは事実のように思います。
ということで、さらっと終わる予定が、続くになってしまいました。あれれ、おかしいな・・・
トミナガ☆マコト
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