[056]お歳暮
いよいよ今年も残すところ20日をきり、来年は新世紀ですね。皆さんはどういう思いで新世紀を迎えられるのでしょうか?
さて、一年の最後の月12月は師走(しわす)といいます。師走とはお経をあげる為に師僧が走り回るほど忙しい、という意味で使われています。そのほかにも「年果つる月」であるとか、「物事しはつる月」と言う意味もあるようです。
一年の締めくくりとしてこの月には日頃お世話になっているかたへ、お礼やご挨拶をかねて品物を贈る習慣があります。これをお歳暮といい、夏のお中元とともに2大贈答儀礼です。
お歳暮は、もともとは年越しの為の御霊祭りであることから、お歳暮につかう品は年越しに必要な供え物を贈るのが正統です。塩鮭、塩ぶり、数の子、するめ、米、もちなど。しかし、今ではそういうことにこだわらず自由な発想で贈られるようです。
お歳暮を贈る時期は、大体12月20日までに先方に届くようにするのが常識ですが、地方によってさまざまです。この時期はどこのショップでもお歳暮売り場が充実しますので、売り場を見たらそろそろ時期かなと思えばいいのではないでしょうか。新巻鮭や塩かずのこなど、物によっては大晦日近くの方が都合がよいこともあります。
大晦日を過ぎてしまいお歳暮が年内に届けられない場合は「お年賀」として贈ります。また、喪中などでお年賀で贈れない場合には「寒中見舞」として松の内(一般的には1月7日)が過ぎてから立春(2月4日頃)までの間に贈ります。喪中でもお歳暮は贈って構いませんがお年賀は避けましょう。
本来は訪問して直接渡すのが原則ですが最近では産地から直送するケースも増えています。直送する場合はあいさつ状を別に手紙かハガキを出すのがマナーです。挨拶状を別に出しておけば、配送トラブルがあったときにも対処できます。
以下はお歳暮として贈りたい商品ベスト5です。
「ビール」(28.5%)
「コーヒー」(22.2%)
「産直の生鮮食料品」(18.1%)
「日本酒」(16.0%)
「ハム・ソーセージ」(14.9%)
そして、お歳暮としてもらいたい商品ベスト5です。実際に贈ったものと希望するものが微妙に違うのが興味深いですね。
「商品券」(65.3%)
「ビール」(29.3%)
「洗剤」(27.3%)
「コーヒー」(22.7%)
「調味料・食用油」(18.7%)
贈りたい商品、もらいたい商品にそれぞれのベスト5に選出された「コーヒー」と「ビール」は、まさにお歳暮の定番と言えるでしょう。商品券というのはこれまた時代を反映しているかもしれません。
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