第1回-介護保険を利用するには

2018年8月26日

こんにちは、本格的に冷え込んできました。皆さん、お元気でお過ごしでしょうか?今回は、介護保険について知らない方のために、介護初心者マークの私なりに、少し調べてみましたので、お付き合いください。

◇介護が必要になった時

家族の誰かが、介護が必要になった。そんな時、はじめて介護保険を意識する方も多いのではないでしょうか。我が家もそうでした。父がいよいよ動けなくなり、これは大変だと、とても不安に思っていました。そんな時、たまたま利用したタクシーの運転手さんに「介護保険は使わないのですか?」と聞かれて、はじめてその存在に気づいたほどです。その頃は介護保険制度も、どういうサービスが受けられるのかも、全く分からない状態でしたが、今は様々なサービスがあるのを理解できただけでも、とても心強く感じています。

介護保険の制度や内容など、基本をまとめてみました。

介護保険は、40歳以上の全国民が加入し、介護が必要になった時に、介護サービスの費用を支払って利用することが出来ます。支払う保険料については、所得や年齢、在住する地域によって変わってきます。サービスを受けられるのは、第一号被保険者といわれる65歳以上の方、そして第二号被保険者といわれる40歳以上65歳未満の、特定の疾病が原因と認定された方です。

◇介護認定の申請

介護サービスを利用するため、介護認定の申請が必要です。

介護認定の申請から、介護サービスを受けるまで
1.申請
申請用紙は、お住まいの市区町村の役所(保険福祉センター・介護保険課など)にあります。この時、担当者に説明を受け、記入できる箇所はその場で書いてしまうのが確実です。また、本人でなく、家族による代理申請も可能です。
2.訪問調査
自宅に職員が訪問し、その人の心身の状態を調査します。結果はコンピューターで全国一律処理されます。(一次判定)
3.主治医による意見書作成。かかりつけの医師に、意見書を作成してもらいます。
4.介護認定審査会で、訪問調査と医師の意見書に基づき、介護が必要かどうか、どの程度の介護が必要かを審査します。(二次判定)
5.認定基準の区分に分けた認定の結果が通知されます。
6.ケアプラン作成。認定結果にもとづいた、介護サービスの計画をたてます。
7.介護サービス利用開始
申請日から認定の結果が通知されるまで、約一ヶ月かかると思われます。認定結果が出る前でも、申請日までさかのぼって有効ですから、申請したその日からサービスを受けることも出来ます。

◇介護認定の有効期間

新規で認定を受けた場合、有効期間は原則6ヵ月です。ただし、申請者の心身の状態によって、3ヵ月から12ヵ月の間で、変更される場合があります。また、更新後の有効期限は、原則として12ヵ月ですが、こちらも申請者の状態によって、3ヵ月から24ヶ月の間で、変更される場合があります。

◇要介護認定の区分変更申請

申請後、症状が著しく変化した場合、変更の申請をすることによって、適切なサービスを受けることが出来ます。

◇認定結果に不満

認定結果に不満がある場合は、一度市町村に説明を受け(一次判定と主治医意見書の公開)、申請者の現状と異なる場合は、介護保険審査会に不服審査請求することが出来ます。特別な書類はないので、窓口でその故伝えるだけで済むそうです。

以上、介護保険の基本的な内容です。分からないことがあれば、まず役場に相談してみましょう。我が家の場合も、右も左も分からないまま役場に問い合わせてみましたが、担当窓口の方はとても親切で、良くして下さいました。介護という大きな課題を抱え、家族もご本人もとても不安なものです。しかし、まずは手続きをしないと何も始まりません。家族の負担を少しでも軽くするために、介護保険はとても大きな存在だと思います。

渡部紗也
2005.01.01