フォルクスワーゲンのビートルというクルマをご存知でしょうか?カブトムシのような格好をしていて愛嬌のある顔つきが人気。エンジンは非力でしたが、通常走行では結構速いクルマでした。このクルマはRRという駆動方式です。RRとはリヤエンジンリヤドライブという意味。つまりエンジンが後ろにあって、後輪を駆動する方式です。
昔ながらのビートルは生産中止になってしまいましたが、新しくビートルが復活したのもご存知でしょう。可愛い顔つきになって今度はRRではなくFFで再登場です。FFとはフロントエンジンフロントドライブのこと。つまり前にエンジンがあって、前輪を駆動します。
どちらがいいかはクルマの基本設計にもよりますが、現在ではFFが主流です。理由は運転しやすい、安定している、トランクのスペースが取りやすいなど。国産の元々はヨーロッパのクルマから派生してきたFFですが、今では国産車のほとんどがこのFFを採用しています。
しかし、ドイツの技術者にはこだわりがあって、ハンドル操作と駆動輪は別々にすべきだという理論をいまだに持っています。駆動輪に駆動力を与えるには駆動輪の上にエンジンがあったほうがいい。しかも、ハンドル操作は別となるとこれはもうRRしかない。ポルシェの名車911シリーズがいまだにRRの形式をとっているのはこういう訳があるからなのです。