tax[086]保証債務を返済

2013年6月6日

保証債務を返済するなら、不動産などの資産を売却して補填しましょう。条件をクリアすれば、所得税がかからず節税することができます。

保証債務とは?

借金をした人の保証人になると保証債務を負うことになります。保証債務を負うと、借金をした人が払えなくなった時には、自分が代わって払わなければなりません。これを保証債務の履行といいます。

借金をした本人に代わって支払いをして場合、今度は本人に対し求償権があります。ですが、諸事情によりこの求償権が行使できない場合もあります。

そういうときに限り、その求償できない部分については所得は無かったものとみなし、その分についての所得に課税しない制度があります。ただし条件があります。

債務者本人に、次のような事実がある場合です。
法律による、更正、特別清算、整理、和議の決定があった時
債権者集会で債権の切捨てが決定した時
債務者の債務超過状態が長く続き、求償権の行使ができず、その求償権を書面にて放棄した時
これらの条件が満たされ、保証債務を履行する際に不動産などの資産を譲渡した場合には、譲渡所得の金額から、求償権の行使不能額を差し引くことができます。

この場合の債務者は自分の親や子であっても構いません。また自分の会社の取引先の会社の保証人になった場合でも構いません。

2001.08.15