tax[028]相続税と贈与税

2013年5月29日

さて、人間誰しも死にます。あの世には財産はもって行けませんので、財産はこの世に残すことになります。ついでに借金も残していったりします。これらを遺産といいますが、その遺産をめぐって親族が壮絶なバトルを繰り広げるというのは、なにもテレビドラマ中だけでなく、実際本当に行われているのです。ま、大体親が死ぬと兄弟は仲悪くなります。

人間いつ死ぬかもしれませんので、財産をどういう風に相続させるかを常に考えておく必要があります。後に残された人に対してもそれが思いやりとなるでしょう。私のように財産のない人はその点気楽なもんです。

では、相続税を節税するにはどうしたらよいかということになりますが、一番良いのは財産を残さないことです。全部生前に使ってしまう。跡形もなく。そうすれば課税の余地はありません。

そんなことしたら家族に恨まれる!とお思いでしょうか?もし恨まれたとしたらその家族はロクな家族ではありません。迷わずぜーんぶ使って財産なんか残すのやめましょう。

少しでも愛する家族のために残しておきたい。そう思うなら、生前贈与などをうまく利用して節税する方法があります。
ただし、相続税と贈与税はどちらかというと、贈与税の方が高い税率になっています。したがって計画性のない贈与は全く節税にならないので要注意です。

【相続税は基礎控除がある】

相続税は5,000万円の基礎控除があります。これは無条件です。さらに、法定相続人(人数分)x1,000万円の控除があります。これも無条件。したがって夫が亡くなった場合、妻がいて子供が三人いる場合は黙って9,000万円までは相続税がかかりません。また申告も要りません。

9,000万円を超えた場合はちょっとややこしくなります。まず10ヶ月以内に申告をしなければなりません。そしてそれぞれの相続人が超えた部分に対して相続税を納めなければなりません。ということで、次号からは相続税について詳しくお話していきたいと思います。

2000.5.31