tax[046]障害者控除

2012年12月31日

だいぶ昔の話ですが、新宿や銀座の街頭で傷病軍人がカンパを求めている光景がありました。白い軍服(傷病兵)を着てアコーディオンを弾いている膝から下が無い人や、腕が無い人が人目を引いたものです。
 
追跡調査をしたら、結構良い家に住んでいて裕福な暮らしをしていたという話も聞きます。しかし街頭パフォーマンスと捉えるならば、生々しいことに変わりは無く、そういった姿が見られなくなったと言うことは、やはり戦争は遠くなったと言えましょう。
 
さて、戦争で足を失った人や腕を失った人は、所得税に関して「障害者控除」を受けることができます。腕や足が無いとしたら「重度」の特別障害者となります。
 
障害者控除は、納税者本人やその配偶者、扶養親族に障害者がいるときに適用
になります。適用控除額は、
一般障害者=27万円
特別障害者=40万円
です。
 
(障害者の範囲)
心神喪失の常況にある人
精神薄弱者更正相談所、精神保険センター、精神保健指定医によって、精神薄弱者と判定された人
厚生大臣や都道府県知事より、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人
身体障害者手帳の交付を受けている人
戦傷病者手帳の交付を受けている人
年齢が65歳以上の人で、福祉事務所長に精神または身体に障害があると認定されている人
厚生大臣の認定を受けている原子爆弾被爆者
常に寝たきりの状態で、複雑な介護が必要な人
(特別障害者の範囲)
 
上記に加え、
 
精神薄弱者更正相談所、精神保険センター、精神保健指定医によって、【重度の】精神薄弱者と判定された人
厚生大臣や都道府県知事より、【重度の】精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人
【身体上の障害の程度が1級、2級の】身体障害者手帳の交付を受けている人
【重度の】戦傷病者手帳の交付を受けている人
年齢が65歳以上の人で、福祉事務所長に精神または身体に【重度の】障害があると認定されている人
 
障害者控除は、扶養控除や配偶者控除のほかに別枠で控除を受けることができます。ただし、配偶者と言っても内縁の妻は含まれません。
 
2000.10.05