[02]初取引

2019年4月7日

月曜日の朝がやってきて、初注文をする時間が近づいてきました。午前8時半にはパソコンの電源を入れてオンラインボードを立ち上げ、千代田化工建設の注文状況の確認です。

やはりすごく買いが優勢、金曜日の終値は1,998円でしたが2,030円くらいでないと買えそうにないようです。さてどういう注文を出すか?連休に勉強するまでは、前日終値が翌日の始値になると思っていたくらいの株に無知なワタシです。基本的な注文方法は勉強したつもりなのですが、とても不安です。

まず2,030円で指値注文することにしました。指値と株数を入力し、注文実行ボタンをクリックするだけです。1,000株の注文ってことは203万円の買い物です。

考えてみれば今までの人生の中で最も高額な買い物ではないでしょうか?車も200万円以下だったし。そんな大きな買い物をクリックひとつでしようとしているのです。心臓のドキドキがバクバクに変わってきました。マウスを握る右手は汗で濡れて、わずかに震えているのがわかります。しかし買うと決意したこと、恐怖を振り払いクリックしました。

オンラインボードの2,030円、買注文数に1,000株が加わり色が点滅。そうです自分の注文が反映されたのです。かなり感動。ここまでくれば先程までの恐怖はどこえやら、注文状況の動きだけに集中しています。

9時が近くなるにつれて、どんどん買い注文が増え値段があがってきました。2,030円の指値では買えないと判断し、寄付の成行注文に変更。これならよほどの事がない限り始値で約定するはずです。少々高く買うことになってもこの日はストップ高になること考えていたので、まずは早くに約定することを優先したのです。この時点では、もうバクバクは強い鼻息に変わってました。そして9時になりました。

ボードから注文画面に移ってみると2,110円で約定済。となっていました。買えたのです、予想よりも高い値段でしたが一安心。あとは株価が上がるのを待つだけ、そして高くなったとこで売ればよい。しかし夢は30分もしないうちに打ち砕かれました。10分程で2,125円まで上がったのですが、その後じりじりと下がって終値は2,060円。

予測していなかった出来事です。ストップ高どころか買値よりも安くなっての大引けだったのです。ストップ高は期待でしたが、買値より高くなるのは確実だと信じきっていました。予測さえしていなかった出来事なので、もちろん対処の方法なんて考えてもいませんでした。いったいどうすればいいのでしょう?
翌日も買値以上になることはありませんでした。

そして3日後、ようやく終値が買値以上の2,125円になりました。よぉーし、これから上がるんだ!と再び期待する気持ちが復活してきました。しかし期待は裏切られ、4日後にはまた下げ始めたのです。結局4日目に2,090円で売却しました。20円のマイナスで1,000株だから2万円の損失です。

予想通り購入日がストップ高になっていたら28万円くらいの利益が出ているはずだったのに。ちょっとばかりホロ苦いというか、夢と現実との違いに目覚めさせられたような株デビューとなりました。やはり情報は「新聞に出た時は終わり」なのでしょうか?

小倉エビス