[03]買い時と売り時

2019年4月7日

ワタシの初取引は結果的にみれば、新聞の記事に踊らされて高値で掴み、安値で損切したものでした。個人投資家の失敗しやすいパターンでしょう。これが中期投資だったのなら、業績も大きく伸びると予想されていた企業で、そんなに悪い買い物でもなかったかもです。2,090円で売却した9月30日の後も徐々に値を下げていって、10月24日には1,821円にまで下がりました。しかしそこから上昇トレンドになりグングン株価は上がっていき、2月の上旬には3,190円と上場来高値を更新したのです。ここが天井でした。

これは結果論であり2,110円で買った株が1,821円まで下がれば千株で評価損は約20万円。下降期間が約1ヶ月。中期投資のつもりでもホールドしておくのは困難ですし、上昇トレンドに変わっても3,000円超まで売らずにホールドするのも無理でしょう。底値で買って、天井で売る、なんて事は百戦錬磨の投資のプロでも不可能なことです。

買い時と売り時の判断は、株でキャピタルゲイン(売買差益)を得る為の最も重要な判断でしょう。売買の判断に利用する指標はたくさんあります。

ローソク足チャートを見れば、今の位置と、上昇トレンドなのか、下降トレンドなのかがわかります。その銘柄のクセもわかります。ローソク足チャートは必要不可欠な指標でしょう。これを見ないで株を買った、という人は少ないと思います。そんな大事な指標ですが、明日からは上に動くのか、下に動くのかの判断になると、かなり悩みます。なんとなく予想はできるのですが。

チャートの流れだけを見て「明日からは上がるはずだ!」と判断して買うのはちょっと危険です。ワタシもつい最近まで、こういう買い方をしていました。予想通りに上がった確立は、4割以下だったと思います。これの繰り返しでは「株で暮らす」なんて夢また夢の幻です。

では、何を見て判断したらよいのでしょうか。通常は、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析を使うようです。多くの指標を調べるのが良いのでしょうけど、あまり多いと混乱してきます。

ワタシはテクニカル分析の「RSI」「ストキャスティクス」「MACD」等を参考にしています。難しい言葉ですが、簡単に言えば、RSI、ストキャスティクスは、どちらも買われ過ぎとか、売られ過ぎとかを表す指標で、折れ線グラフになってます。MACDは2本の平均移動線の乖離線。説明が難しいです、というかワタシも詳しくは理解していません。詳しく理解していなくても折れ線グラフを見れば、どういう状態かわかります。RSIと同じような動きをします。ローソク足チャートも、このテクニカル分析の指標の一つです。

これらの指標から買われすぎと判断しても、強い上昇相場の時などは、買われ過ぎ状態が続き、高値を更新し続ける。なんてことはよくあることです。反対に指標は売られ過ぎの状態で、チャートも見て底だと判断しても、さらに下げ続けることもまた多いのです。それなら意味がないのではないか?という疑問も出てくるのですが、これらの指標を見ておけば、注意するべき時がわかるので、とても参考になると思います。

ですが最後に頼りになるものは、やはり「自分の勘」ということになってくるのでしょう。「相場に王道無し」という格言があるように。相場に王道は無くとも、上記のような指標を使うことで、ある程度は判断の精度が上がってくると感じています。

余談ですが、ローソク足チャートを開発したのは日本人で「本間宗久」という18世紀の人物らしいです。これが世界で事実上のテクニカル分析の始祖、というから驚きです。この時は「株の相場」ではなく「米の相場」ということ。米と言ってもアメリカ合衆国の「米国」ではなく、ご飯の「お米」です。

小倉エビス