[57]化粧品を冷蔵庫に保管すること

2009年8月25日

前回のタイトルを冷静に見たら、化粧水のテクニックの話を書こうとしていたようですが、内容はまったく違うものになってましたね・・・
でも、懲りずに、冷蔵庫に化粧品を入れることの話の続きを。
冷蔵庫に化粧品を入れることの注意点は、その化粧品自体が低温で安定かどうかという問題と、実はもうひとつあります。
実は、化粧品は低温や高温に置かれることより、それを繰り返す、つまり温度変化が何度も起こるということのほうが安定性を欠きやすいという特徴があります。特に乳化の化粧品ではそれが生じやすいのです。
冷蔵庫に保管する場合は、ずっと使い切るまで冷蔵庫に保管されているのならいいのですが、使うときに出して、出しっぱなしにして常温(もしくは夏場は少し暖かめ)になってから、また冷蔵庫へ、というのを繰り返すと、乳化が壊れやすいのです。
乳化が壊れると、分離したりしますが、そのこと自体は、まあ、少し感触が悪くなるくらいで、たいした問題にはなりません。有効成分はちゃんと入っていますので、振って使えばいい、くらいに考えている方もあります。
ただ、化粧品は、ただしい乳化状態のときに効果を発揮するように、防腐剤や酸化防止剤を配合しています。乳化が壊れると、これらが効果を発揮しにくくなり、腐りやすくなったり、雑菌が繁殖しやすくなってしまうのです。
これは、特にマイクロエマルジョンタイプの化粧水では生じやすいので気をつけてください。お手持ちの化粧水が、非常に潤いを保つタイプの場合、透明な容器に移して、光にかざしたとき、うっすらと白濁しているか、微妙に七色模様が出る場合、マイクロエマルジョンタイプの可能性が高いです。(より正確には油分と乳化剤が配合されているかを全成分でチェックするのですが、これはかなり高度な知識を必要とするので)
なので、化粧品を冷蔵庫に入れる場合は、まず、冷蔵庫に入れてもいいかどうかをメーカーに確認し、よいといわれた場合でも、冷やしすぎず、冷やしたら、なるべくその温度を保ち、なるべく早めに使い切ることをお勧めします。
冷蔵庫だと、野菜室の手前とか、ドアの裏など、温度が高めのところがお勧めです。間違っても、氷温での保存などしないように。容器が割れることもありますからね。
トミナガ☆マコト