[18]今年のメイクのトレンドを観る!

2008年8月24日

今回は、前回までの硬い話と少し変えて、メイクのトレンドなどについて少し。
化粧品会社は、だいたい秋と春に新商品を出しますが、春がメイク寄り、秋がスキンケア寄りというのが一般的な傾向。でも、今年は秋のメイクも結構充実しているようです。そういえば、数年前にディオールが新作の口紅のラインを発表したのも秋でしたし、そういう既成概念も、もう取り払っていいのかもしれません。
今年のメイク製品のトレンドは、なんと言ってもクラシック回帰です。
シャネルやディオール、カネボウや資生堂など、大手のブランドの新作を見るとすべてが茶系かゴールド系。リップやネイルもどこかクラシックな色見が多く、キャンディカラーやパステル調を出しているのは、MACなどのアーティスト系ブランドくらい。
発表しているモデルも、重いボブカットに深い色見のメイクと、まるで50年はさかのぼったかのようなつくりです。これは、一昨年くらいから、ファッションの傾向がクラシックに回帰しているのを受けてのことと思いますが、実際、髪型のトレンドは、ここ数年で大きく変化しています。それは「重たい髪」。
「重たい髪」というのは、黒髪もしくはダークな色で、全体にしっとりとまとめ、顔や肩にかぶるように作った髪形という意味。この髪のトレンドは世界的な流れなようで、特に前髪を目にかぶるように流す髪型は、マドンナやパリスヒルトンなどのハリウッドセレブらにも見られます。
資生堂がヘアケアTSUBAKIを発売したときも「重たい髪」を意識した処方とCM戦略を感じました。今年のヴィダルサスーンやLUX、花王のアジエンスなどもモデルイメージの髪型は重めです。また、前髪をぱっつんと切りそろえた髪型も徐々に人気のようで、ファッションアイコン的なアーティストで取り入れる人が増えています。
こういう髪型だと、メイクもクラシック回帰するのでしょう。どのブランドも茶系の、いわばナチュラルメイク色のオンパレード。また、それらの色に合うゴールド系の色も多く出ています。
ゲランにテラコッタというシリーズがあり、これは日焼けしたような褐色な肌をつくるメイクのシリーズとして、世界中で売れているのだそうですが、日本ではさっぱり売れないという話でした。さすがに、ファンデのベースをテラコッタにまとめるのは勇気が要りますが、ポイントに「テラコッタ」系を入れるというのは、すでに来ているのかもしれません。
ただ、気をつけなくてはならないのは、日本人の肌色はもともと黄色味があり、これにただ茶系を載せてしまうと、顔色の悪い人になってしまうという点。最近のファンデーションやアイカラーは、びっくりするほどパールが効いているので、すぐに病人顔になることはありませんが、やはりパッと見の印象は悪いものです。
また、唇のボリュームが少ないと、セクシーにまとめたつもりが、意地悪な感じになってしまうので、リップラインは少し大きめに。下唇の中央を大きくとって、いわゆる「受け口」風に作ると、母性を感じる顔立ちになるようです。これは、京都の舞妓さんのメイクを思い出すと納得できます。エロくなり過ぎないように、色をヌードカラー系にするのがポイントですが。
トレンドを取り入れるのは楽しいことですが、自分の肌質や顔立ちを見極めて、ちゃんとお洒落な感じにまとまるよう、気をつけてください。
もっとも、トレンドを無視して、金髪ショートにパステルカラーで統一するのもありかもしれません。むしろ新しくて、格好いいかも!!
自分に何が似合うかを決めるのは自分なのですから!
トミナガ☆マコト