[15]肌が弱いのですが、オススメのスキンケアは?その2
前回に引き続いての敏感肌問題(便宜的にこう呼びます)。今回は対策編です。
さて、前回は、敏感肌を以下のように分類したのですが
1)特定の成分や原因に過敏に反応する肌
a:刺激を感じやすい肌(痛みを感じる)
b:アレルギーを起こしやすい
c:紫外線や摩擦、温度変化などの影響を受けやすい
2)乾燥や皮膚の薄さが原因で、外的刺激要因が肌に進入しやすい肌
3)にきびができやすい肌
それぞれ、対策はまるで違います。
ここではにきびについての話は、また後ほどということにして、1)と2)に
ついてお話したいと思います。
まず1)の肌質の場合、化粧品の原料と特性に注意が必要です。
よくアレルギーと刺激を混同されるのですが、これらはまったく別物です。アレルギーは、身体の中で免疫システムが作動することで生じます。身体がその物質をアレルゲン(アレルギー反応の対象物)として認識してしまうと、次にその物質が体内に入ったときに反応が起こり、炎症起こったり、痒みを生じたりします。これがアレルギー反応です(非常に大雑把な説明ですが・・)
一方刺激反応は、直接の刺激です。例えば、酸やアルカリは刺激物質ですが、アレルギー反応には関与しません。刺激反応は、濃度が薄くなればなくなることが多いのですが、アレルギーの場合はごく低濃度でも反応が出るという特性があります。また、刺激反応の場合、つけた瞬間に「痛い」「痒い」などの反応が出るのに対し、アレルギーは反応が遅いことでも知られています。
成分によって、アレルギーを起こしやすい物質と刺激を起こしやすい物質があります。また、刺激でも、痛みについては感じやすさに個人の差があり、「痛みの閾値(いきち)」といいますが、これが低く、痛みを感じやすい人がいて、例えばアルコールを多く含む化粧水などを使うとひりひりしたりする人は、可能性が高いかもしれません。
余談ですが、私自身は痛みの閾値がかなり高い(つまりかなり鈍感)なようで、実験でグリコール酸によるケミカルピーリングのモニターをやったとき、他の人が10%溶液でひりひりする?、といっていた中、50%濃度で「ま、ぴりりって感じ?」と余裕だったという経験があります。こんなにも違うものかと驚きましたが「50%なんて、足の裏に塗っても痛いぞ!」とまで言われました。
それはさておき
1)のタイプにオススメしたいのは、なるべくシンプルな処方構造の化粧品です。
配合成分が少なければ少ないほどアレルギーや刺激に「当たる」確立が減るからです。残念ながらアンチエイジングの最新化粧品などは難しくなってしまいますが、トラブルを取るか効能を取るかというところでしょうか。
私の知人に、肌が弱いのに外国製の目の周りのシワを取るクリームを塗ったら、思いっきりかぶれて、シワがひどくなったという人がいます。
新しい化粧品を試す場合「体調」「時期」「試し方」の3つのポイントを守っていただきたいと思います。特に女性の場合、生理周期も重要です。
体調の悪いときに使うというのはもってのほかです。敏感肌用の化粧品で、生理などにより肌が不安定に傾いたときに使用するようなコンセプトのスキンケアのラインもありますが(例えば資生堂のdプログラムとか)、これらも最初に試す時は体調の良い、肌が安定しているときにするべきです。
体調を崩しているときは肌も荒れがちですが、これは先に体調を直してから肌のケアをするべきで、体が弱っているときに過激なスキンケアをしてしまうと、逆に肌の状態が悪くなることが多いものです。体調から来る肌荒れの場合、処方がごくシンプルで、病的な敏感肌に対応するような製品で乗り切ることをおすすめします(ブランドで言うとNOVとかがシンプル処方を提案していますね)
新しい化粧品を試すなら、なるべく体調や肌状態がよいときに。女性の場合だと生理前後は荒れやすいので、排卵後の安定しているときがオススメです。
また、時期としては、気候や気温の変化の大きいときは避けるのがポイントです。残念ながら季節の変わり目に新商品が出る傾向がありますが、その時期は変化が肌にも負担をかけやすいので、正しい判断がしずらいのです。
また、新しい化粧品を使ったら、なるべく紫外線に当たらないようにしましょう。万が一トラブルがあったとき、紫外線による刺激なのか、化粧品そのものによるものなのかが判断できなくなります。
試し方としては、まず二の腕の内側で数日試してみるというのが王道。
アレルギーチェックもかねて3日くらい続けて使用するのがオススメです。
それでトラブルがなければ顔に使いますが、いきなり目の周りなど肌の薄い部分に使わず、頬などで様子を見るなど慎重に。また、既存の化粧品をいっぺんに替えるのではなく、1品ずつ替えて様子を見るなどの対策も必要です。
というわけで、パート3に続いてしまいます・・・
トミナガ☆マコト
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