[43]ビタミンC誘導体とは??(1)

2009年4月19日

なんだかハウツー的な話題が増えてきたので、ここらで一つ、原料の話を。
化粧品原料は、現在認可されている、というか、登録があるものだけで7000以上あるそうです。しかも、日々増えていて、まだあるか、というくらい、次々に登録されています。
当然、わけのわからない成分もたくさんあるわけで、○○という化粧品に配合されている△△っていう成分は、どういうものですか?みたいな質問は頻繁にされます。
最近の傾向は、原料の由来とかですが(植物系なのか、動物系なのか、鉱物系なのか、とか。このへんは、ややこしいので、そのうちいつかまた)、少し親しくなった頃に聞かれるのが、このビタミンC誘導体。
美白の化粧品などで頻繁に見られる成分ですね。あまりにも頻繁に目にするので、いまさらわからないとも言えず、聞けずにいる人も多いよう。「あのね、いまさら聞きにくいんだけど、ぶっちゃけ誘導体ってなに??」とこっそり耳打ちされたことは1度や2度ではありません。
一般の人ならまだしも、化粧品業界の人や、美容ライターといった、いわゆるプロの人たちでも(技術者系は別ですが。てか、研究開発が解ってなかったらいますぐ辞めてくれ)わかっている人は半分くらいなんじゃないかと、私は思っています。
ビタミンCは、非常に肌にとって有用な成分です。一般には美白成分として知られていますが、抗酸化成分として非常に優秀で、活性酸素や過酸化脂質の対応に優れています。肌のキメを整えるとか、毛穴を目立たなくするとか、肌表面を綺麗にするほか、真皮層ではコラーゲン生成に必須のビタミンともいわれていて、実際、ビタミンCを補給すると、シワやタルミを改善される効果があります。
ところが、良いことばかりのビタミンCですが、マイナス面もあります。最も大きいのは安定性が悪いこと。ビタミンCの最大の特徴は、その反応性の高さなのですが、それは言ってしまえばビタミンC自身は反応されて変化しやすいということ。
ビタミンCの機能は抗酸化なわけですが、これは、ビタミンCが酸化され易いということにつながります。そして、酸化されてしまうと、ビタミンCはその機能を失ってしまいます(これを失活といいます。活性がなくなるという意味です)。
特に水溶液にした時に安定性が悪くて、酸素に触れるとすぐ失活してしまうという、困った特性があります。つまり、化粧水などに配合した場合、肌の上に乗せたとたんに活性を失ってしまう。もしくは、容器の中で反応してしまい、ビタミンCとしての機能を失ってしまうのです。
しかも、非常に肌に浸透しにくく、相当高濃度の液を作っても、なかなか肌に浸透しないということが知られています。しかも、高濃度にすると、刺激になってしまうことも・・・
これを解決するために開発されたのがビタミンC誘導体。次回では、誘導体がどういう仕組みになっているか、詳しくご案内します。
トミナガ☆マコト

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