[15]外
誰かと同じ服装も、化粧もしたくない。私は昼間に外に出るのが嫌いで、友達と遊ぶ時も、夕方から夜中のコースを選んでしまう。昼間遊ぶとしてもカラオケで長時間日が沈む迄、その閉ざされたような密封されたような空間で外界から遠ざかったような事が好きです。
朝はまぁともかくとして、お昼のスーパーやショッピングセンターのは人が沢山来ていて、大好きな本を買いたくても、自分が今何を買ったとか、トイレに行ったとかを誰かに笑われているんじゃないか？とか、皆が私を見て笑っている、悪口を言っているとか、他人の目をとても気にしてしまって、楽しく時間を過ごすことが出来ない。服も、他人がジーンズなら私はミニスカートを、他人がミュールなら私はパンプスを、みたいに誰かに倣えの状態は嫌だったりする。
他人と違う格好をしたり、他人と違う道を選ぶことは他人からは変な風に見られてしまうと思う。春、夏、秋の初めの服装は、夏だろうが暑かろうが何だろうが長袖を着る。顔を見られていると思うのが怖くて、髪も下ろしたままで出かける。
外に出ると、楽しいという気持ちが消える。それはどうしてかは分からないけど、天気が晴れていたり、雨だったらその日の気分はガタンッと落ち込んで、一日中塞ぎ込んでしまうけど、曇りの日は意外と平気で、ちょっと散歩にでも行ってみようかな？と思ってしまう。
友達の妹さんの話を聞いていて、とても私と似ていると思った。人と違う事で焦ってしまったり、誰かと繋がっていたいと思う事や、夜が好きなこととか、色々・・・。
そろそろ温かい季節になったから、家でゴロゴロしていても、ちょっと外に出たくなると思うけど、でも、やっぱり怖いという気持ちが表立ってしまうと思うと、憂鬱になる。
桐谷梨紗
