[14]消えたいと思った
「泡沫(うたかた)」
この言葉が大好きな私。水面に出来る泡のことです。
最初にこの言葉に出会ったのは鴨長明の「方丈記」古典でこれを勉強した時、「泡沫」の言葉に惹かれました。有名な最初の一文を覚えようとせず、泡沫だけに執着心を持っていました。なぜだかわかりませんがマイブームになった言葉でもあります。
好きな曲で桑田佳祐さんの「太陽が消えた街」とALIPROJECTの「阿修羅姫」があるのですが、この2つの歌にも「泡沫」という言葉が出てきます。どちらとも儚いニュアンスで使われています。そりゃそうだ。
方丈記を勉強した頃、私は物凄く鬱でした。進路云々で親ともめて、クラスにも嫌気がさしていた頃です。
死ぬことしか考えていなかったと思います。自殺の方法をリアルに考えて、処方されている薬を溜め込んでいました。これじゃ少ない、だから今日は飲まないで置こうと。ベルトで首を絞めることも試してみました。
リアルに試みようとしたのは飛び降り。雪の降る季節、手首やら首の頚動脈を切った後、学校の4階から飛び降りて白銀の世界を血で紅く染めてやりたい。4階は1年生の教室、2年前過ごしたあの教室から。死角になる場所だからあまり大っぴらにはバレないし・・・と思っていました。処理する方にとってはとんだ迷惑です(汗)あ、それを自分では見れませんね(バカ?)
でもいざとなると怖いという甘えん坊で、なおかつ死ぬ時には遺書を残したり、身の回りの整理をきちんとしたいという妙な完璧主義。
チャンスを逃した、と言ったら変ですが思いとどまって現在も生きています。今は自殺願望ありませんからね。過去の話です。
ですが今も、ふと「泡沫のように消えてしまいたい」と思うことがあります。私の存在諸々が消えてしまえばいいのに。そして私の周りに居た人間の記憶から私の存在を抹消してくれればいいのに。
残されたものの気持ちは計り知れないものでしょう。実際に中学の同級生がつい最近亡くなっています。なんだか切ないです。
だからスっと消えたい。消えて私のことを忘れて欲しい。そうしたらみんなを悲しませなくて済むから・・・
先のことを考えると鬱です。少し回復の兆しがあったんですけれども。悩みは尽きないものです。そんなお年頃なのかな・・・
最後までお読みくださりありがとうございました。次回もお楽しみに。
2006.02.16