[08]テニスと鬱(2)

2018年8月5日

高校受験を間近に控え私は、志望校がなかなか決まらず焦っていました。学力とあわせて、その上テニスが強い高校へ入学したかったので必死でした。そして市内の高校を第一希望とし、受験勉強を必死にこなしました。
その高校のソフトテニス部には名顧問がいて、最近強くなり始めたという話だったので、私はどうしてもその高校に受かりたかったのです。受験に失敗したらどうしよう…そんな不安から自傷行為に走ってしまったこともありました。何が悲しいのかもわからずにただひたすら泣きつづけたこともありました。
それでもなんとか第一希望の高校に合格して「やったぁぁ!!!受かった!!楽しい高校生活にするぞ!!」と意気込んだ私なのでした。
当然テニス部に入部し、毎日ひたすら練習をしていたのですが、鬱病が発症してからというもの、練習を休みがちになり、練習中気分が悪くなり見学するようになりました。青白い顔をしている私に先輩が心配してくれたこともありましたし、傷だらけの手首、手の甲を見て先輩が「悩みがあるならいつでも相談していいからね」と暗い私に声をかけてくれたこともありました。
大会でいい成績を残せない自分が憎たらしくなりリストカットをしたこともあります。何度も「部活辞めようかな…」と思ったけれど、辞めたところで何もすることはないし、もっとダメな人間になるような気がするので今もなんとか続けています。
具合が悪くなり、見学しているとき、元気に練習しているほかの部員たちがうらやましくなります。しょっちゅう具合が悪くなる私にはテニスなんか向いていないんじゃないか…みんなのお荷物になっているのではないか…そんな不安が頭をよぎるのです。それでもテニスを続けると決めたのはこの私。「もう限界」というところまで頑張ってみようと思います。
燕 弥子

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