第11回■■銘柄を絞り込む

2019年4月8日

先週書いた「銘柄の選び方」にそって、新聞株式欄を見ながら(1)出来高が多くて(2)高値と安値の差が大きくて(3)売買単位が1000株で株価が200円~600円程度の銘柄、を目指して赤鉛筆でチェックしていくと、なんだかんだでそこそこの数になる。次に私は業種を分散させるため、1業種につき1~2銘柄程度にしぼり込んでみた。色々目移りしたが、たしか最初は全部で10銘柄くらいに抑えただろうか。

四季報、あるいはYahoo!などを活用し株価チャートで過去3、4ヶ月くらいの流れをチェックしてさらなる絞り込みにかかる。ここでも見たのはチャートだけ。難しい指標は一切パスした。

明らかに株価低下傾向にある銘柄を除外するのはもちろんのことだが、妙に上がり調子の銘柄にもご用心。残念ながら、永遠に上がり続ける銘柄はこの世に存在しない。それまですごい勢いで上がっていたのに、自分が買ったとたんチャートがいきなり右下がり、という動きを見せると、「だから株なんてやるんじゃなかった」と自分を責め、一日中後ろ向きな気持ちで過ごすことになってしまう。たとえその後挽回できてもあまり気持ちのよいスタートとは言えないだろう。少なくとも精神衛生上は百害あって一利なし。手始めには、ゆるやかに右上がりで安定しているチャートがふさわしいかなと思う。しかしこんな都合のいい銘柄を発掘するのはなかなか難しい。

なお、条件(3)で、「売買単位が1000株で株価が200円~600円」としたのは、株価が数百円のものの方が精神的に買いやすかったという個人的な好みの問題でしかない。実際には売買単位が1000株で株価500円の株を1000株買っても、売買単位が100株で株価5000円のものを100株買っても支払額は同じ50万円である。

ある程度取引に慣れてからは8千円くらいの株を100株売買することも選択肢に含めるようになった。うまく上がり幅が出たときに乗っかれれば、10円単位で上下する100株単位売買数千円の株の方が、利益を出しやすいように思う。ただし逆は・・・こちらの方がもちろん損する額が大きい。

ともかく、こうして選んだ銘柄を登録し、しばらく株価を見張った後、私はとうとう最初の約定を果たした。2000年8月のことである。

さて、このメルマガももう11回目。私が読者なら、「株で暮らす!?」と大仰なタイトルを掲げて銘柄選びだの何だのと説明しているけれど、結局のところどうなの!?とそろそろしびれを切らしてくるころだろう。次回からは2000年8月以降の月々の戦果を詳細にレポートします。

2001.04.06
◆CANE