第88回■■借りるには担保が必要

2019年9月16日

信用取引用語をどうにか間違えず読めるようになったところで、改めて「信用取引」について説明を読み直していたら、衝撃的な一行に出会った。

『購入代金や株式を借りるわけですから、そこには「担保」を差し入れる必要があります。また、一定期間内に返済しなければいけません』。

担保を差し入れる?一定期間内に返済?・・・なんだか本格的な世界である。足りなくなったお小遣いを親からちょっと「借り」て、忘れたふりをして結果的にいただいた、なんてことは数え切れない。今までの私には「借りる」と「もらう」は同義語であり、「担保」なんて存在しない世界。まして「返済するのに期限を区切られる」なんてことも考えたことすらない。やっぱり「信用取引」って甘い気持ちでやってはイカンものだなぁと、説明をきちんと読めば読むほど思うのであった。

と言うわけで、聞きなれぬ「担保」について理解しようと努めてみる。証券会社に差し入れる担保が「委託保証金」で、約定金額に対し差し入れる委託保証金の割合が「委託保証金率」。・・・全然ピンとこない。例えば、今お金があったら買いたいと思っている日産自動車。949円もするのでとても手が出ない。これを1000株買おうとすると、約定金額は949000円。委託保証金率が30%であれば、約30万円の担保が必要となるわけで、私の現在の残高6万円強ではどう頑張っても無理。しかも、証券会社によって違うとされているものの、「委託保証金の最低基準は約定金額に対して30%以上かつ30万円以上と定められている」そうな。今の残高ではお話にならないではないの。

担保は株券でもOKである。腐らせている塩漬け株を担保にしたらどうだろう?現金の代わりに株券を担保とする(代用証券)場合、時価換算で80%の価値とみなされる。全日空の場合、237円×3000株×80%=568,800円。約56万円の価値があることになるので、委託保証金の最低基準はなんとか満たせる。しかし、この担保は時価評価。価格が値下がりすると担保価値も下がり、委託保証金率が下がってしまい、保証金を追加で差し入れなければならなくなる(これが「追証」!と読み方だけでなくやっと意味がわかった)。

まだまだ信用取引のさわりの部分だが、借りられるからと限度額一杯まで借りていてはかなり危なそう。現物取引以上に自分をコントロールすることが必要なようである。

■■口座状況■■
◎保有株
(銘柄コード・銘柄・保有株数・平均取得単価・直近の終値)
9202全日空・3000株・406円・237円
5401新日鐵・2000株・187円・139円

◎今週の損益
なし

◎余剰資金
58,003円

2002.12.08
◆CANE