とろけるフォンダンショコラ。うまい!
とかくけなす事の多いデニーズだが、ことデザートメニューに関しては誉めてしまう。なんというか開発者の顔が見えるのだ。これはかなりデキル人間が開発しているな!と。食べながらにやけてしまうのでアル。

というわけでデニーズはデザートメニューがすばらしい。だいぶ前になるが、ナタデココをヒットさせたのはデニーズだとされている。イタリアンデザートのティラミスもしかり。その後のパンナコッタは残念ながら不発だったが、そのあとスムージーの導入が成功している。

スムージーはアメリカでロングランヒットしている健康ドリンクだが、日本で初めて商品化したのはデニーズである。その後コンビニのファミリーマートが商品化したがこれはお粗末な出来で、とてもデニーズのズムージーに勝てるシロモノではなかった。もっとも作りたてが命のスムージーをコンビニで発売しようとするほうが土台無理な話だったのだが。

デニーズでのヒットによりその後「スムージーの素」なるシロップみたいなのが開発され、氷を混ぜてミキサーすると簡単に家庭でもスムージーが出来るようになった。このおかげで「海の家」なのでもスムージーが飲めるようになった。でもやっぱりスムージーは本式にフレッシュなフルーツを使っていただきたいと思う。

ちょっと当時の話をしよう。スムージーは氷のシャリシャリ感とフレッシュなフルーツのマッチングがヘルシーで新鮮な飲み物。1998年夏メニューで初登場したレシピは3種類。オレンジ、パパイヤ、りんごがミックスされた「オレンジパラダイス」。いちご、カムカム、バナナに妖しくトマトがミックスされた「いちごカムカム」。ミント、アロエ、メロン、バナナのすっきりした味わいの「ミントメロン」。いずれも¥380とリーズナブルな価格設定だ。

この中で一番のオススメはオレンジパラダイス、通称「オレパラ」だった。夏らしくトロピカルな味わいが良い。「いちごカムカム」はレモンの数倍というビタミンC含有のカムカムとトマトを使った不思議な味わいのドリンクである。トマトジュースが嫌いな人は駄目かもしれない。このカムカムもデニーズでは力を入れている食材で、この後カムカムアロエサンデーやカムカムマウンテンなどのパフェにも登場し人気を博することとなる。

定番メニューも根強い。季節のフルーツを使ったいちごパフェやメロンミルクパフェは毎年の楽しみだし、チョコブラウニーサンデーは定番中の定番。最近のヒットでは冒頭の「とろけるフォンダンショコラ」が光っている。

とろけるフォンダンショコラ(480円)は温かいチョコレートケーキにナイフをいれると、生チョコレートがとろけだしてきて、それとトッピングした冷たいバニラアイスとの調和が楽しいデニーズらしいデザートだ。デザートというとどうしても冷たいものというイメージがあるが、じつは温かいデザートというものも数多くある。デニーズは昔から温かいアイテムと冷たいアイスクリームをうまくコーディネートしたデザートメニューに取り組んでいる。

デニーズのデザートメニューの人気の秘密は、優れた食材をふんだんに使っていると事と、見た目に楽しく美味しそうなそのデザインにあると思う。シェイクなどに使用されるピーチアップルシャーベットは味と香りがよくバランスのよい食材である。また、バニラアイスやチョコアイスもこだわりを持ったグレードの高いものを使用している。そしてこれらの食材を使いこなす開発者も優れものだ。センスがあり「デザート」を知り尽くしている感がある。大きなプレートで提供するデザートもファミレスではデニーズだけであり、これがまたニクイ演出となっている。

重ねて言う。デニーズのデザートメニューは超オススメである。よいしょっと。

2001/10/28

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