レストランではピーク時に備えて作り置きをする。忙しいランチタイムなどではある程度の目安を立て、作り置きできるものは作って置かないとどえらいことになるからだ。しかし、目算を誤って作りすぎた時、ある一定時間を経過したものは廃棄処分とする。廃棄処分を免れたものは従業員用の食事となる場合もある。しかしこの場合でもしっかり食事代は取られるのが普通。タダで食わせろー。
閉店間際に商品を切らしそうになるとき、どれくらい作るかどうかはマネージャーの判断による。例えばケンタッキーフライドチキンやミスタードーナツなどは閉店間際とはいえ売り切れにするわけにはいかない。しかし、せっかく作ったにもかかわらずぱったり売れ行きが鈍り、閉店後に残ってしまうことが無いとはいえない。その場合、従業員のお土産あるいはお夜食になることも多いようだが、原則としてそれは禁止されている。これを許すと、従業員が残り物目当てにわざと残り物を作ってしまうからだ。売れ残りは原則廃棄。これが基本。
季節のメニューが終了する時、デニーズなどのチェーン店では、食材の残し具合を調べ、エリア内の店舗で調整する。多くあまっている食材を他の店舗に回し、メニュー終了と同時に在庫も空にする。このあたりは店長よりその上のスーパーバイザーの仕事。例えば夏の蕎麦メニューが終了すると、冷凍保存が利くものは従業員の食事用となり、チルド食材など日持ちしないものは廃棄処分となる。つまりゴミ箱行き。
新メニューが始まると、メニューブックも新旧交替となる。古いメニューは店舗で廃棄処分にするのが普通だが、古いとはいえメニューはライバル会社の良い研究材料になってしまうので、最近では本部に返送する企業が増えている。最初に50冊送付してあれば、返却数は50冊でなければならない。ここで、減ってたりすると店長はその行方をこってり絞られる。場合によっては他企業に売ったのではないかとあらぬ疑いをかけられたりすることもある。メニューの取り扱いは老舗ほど神経質だ。新進企業は無造作にゴミ箱に突っ込んである。写真がきれいなのでゴミ屋さんが持ち帰ることもあるかもしれない。気をつけよう。
さて廃棄処分にしたものは、基本的にゴミであるから、その後社員が持ち帰ってお夜食にしてもお咎めなし。そのかわり、一応ゴミとして袋に入れゴミ置き場に格納しなければならない。そのあと持ち帰るのは自由だ。ドーナツ屋の残り物は黒いゴミ袋に入ってアルバイト学生の貴重な栄養源となる。ラストまで仕事したものだけがありつける余禄なのである。
尚、その日の残り物で閉店後従業員で宴会を開くバイキングレストランチェーンもあるという。こういうところの店長は大抵デブだ。しかし宴会はまずいぞ。そんなこと本部で許可してるわけ無いし、宴会中に事故があったら大変なことになる。懲戒は免れない。閉店後は速やかに退店しよう。そのほうがダイエットにも良い。
2002/03/17
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