ドラムといっても太鼓の話ではない。ケンタッキーフライドチキン(以下KFC)の話である。

以前「9ピーススリフト」という、今は無きこだわりのメニューの話をした。9つのフライドチキンを合わせると一羽になるというこだわりのメニューだ。しかし日本では9という数字は縁起が悪いせいか、いつの間にかなくなってしまった。しかし最近このメニューが限定で復活している。チキンまるごと食べられる味わい深いメニューなので、これはぜひとも定番に復活していただきたいと思う。

価格は8ピースが1480円で、9ピースが1490円と10円しか変らない。8ピースを買おうと思っている人はまず9ピースを買うだろう。9ピースはその部位が決まっている。サイ(2)、ドラム(2)、ウイング(2)、リブ(2)、キール(1)、全部で9つ。ためしにジグソーパズルよろしく合わせてみると面白い。

通常チキンを買うとき、その部位は客側では原則的に選べない。しかしTVCMでよく出てくる「ドラム」の部分をくれという客が圧倒的に多い。持ちやすいし食べやすいのだろう。しかし、じつは「ドラム」はKFCの中でも一番おいしくない。

KFCではチキンの部位を「ダーク」と「ホワイト」にわけている。ドラム(もも)、サイ(腰)が「ダークミート」である。赤身で味は大味。しかし、量はある。これに対し、ウイング(手羽)、リブ(アバラ)、キール(胸)を「ホワイトミート」という。白身で脂が少なく、しかしパサつかず極めておいしい。複数のピースを販売するときは必ずダークとホワイトを組合せることになっている。

1ピース=ドラムといわれるももの先の部分か、サイといわれる腰の部分を選んでくれる。1ピースなので肉が一番多い部分だ。しかし1ピースの場合私なら迷わずウイングを選ぶ。量は少ないが味は抜群。このリクエストは受けてくれる。

2ピース=2ピースの場合は、ダークミートとホワイトミートを組合せる。(以下ダークミート(D)ホワイトミート(W)と表示)。ドラム(D)とリブ(W)、サイ(D)とウイング(W)という具合。味はホワイトミートの方が良い。しかし量は少ない。リブなどは骨ばかりで食べるところが無いといわれるほど。しかし、専用のプレッシャーフライヤーで揚げたチキンはじつは骨まで食べられるほどやわらかい。

3ピース=前述の2ピース+1ピースで選んでくれる。この場合の1ピースは希望に添ってくれると思うのでリクエストするといい。

4ピース=前述の2ピース+2ピース。基本的にはドラム、リブ、サイ、ウイングを入れてくれるはずだ。

5ピース=前述の4ピースにキール(W)を加えてくれる。キールは1羽のチキンから一個しか取れないので貴重だ。しかし時間がたち、さめるとぱさついておいしくない。お店でアツアツを食べるのがオススメ。キールには軟骨がついているがこれもおいしくいただける。通好みのキールだ。

ちなみに「まるごと9ピース」は春のキャンペーン限定メニューとのこと。期間は5月7日まで。全国のKFC店舗で実施中。

2003/04/13

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