今日この紙面をご覧になっている方の中には、「ファミレス様、覚悟せよ!」創刊時の読者さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

このメールマガジン「ファミレス様、覚悟せよ!」の創刊は1999年の9月7日でした。当時デニーズにユニット社員として働いていた私はその内情に疑問を持ち、店長やスーパーバイザーに提言するも埒があかないため、直接本社の小原社長にFAXをしたことが発端です。

ファミレスといえば私ら1970年代を青春時代として過ごした世代のバックスクリーンといっても過言ではありません。つまり青春の舞台なのです。その中でも代表格である老舗デニーズの凋落ぶりに我慢がならなかったということです。「このままでいいのか?」的FAXは社長にもその重要さをわかっていただけたようで、その後すぐに行なわれた全国店長会議では、私のFAXが全員に配布されその内容が吟味されたとのことです。

内容は自店の店長やエリアスーパーバイザーのクビも飛びかねないものでしたので、そのご店長やスーパーバイザーの恨みを買ったことは事実です。そのためデニーズをやめる羽目にもなりました。しかし、今振り返ってみると、大きな会社ですが、どのデニーズも元気にやっているのを見るとそのときの提言は無駄にはならなかったと思います。

今、外食産業は多様化しています。昔はロイヤル、デニーズ、すかいらーくしかなかったファミレスも今は数えるのも面倒なくらいたくさんあります。さらに料理形態に特化した専門店も低料金を謳い、ファミレスに真っ向から挑戦しています。コンビニ弁当も侮れません。また中食といわれるお持ち帰り食文化も今後益々盛んになるでしょう。

しかし時代は変わっても、美味しさを求める庶民のニーズは変わりません。どんな業態が現れても、美味しいものをリーズナブルに提供し、気持ちよく食事ができる環境を提供していけば、外食産業は廃れることはないと考えます。

そしてこのマガジンの使命は一応完了したとの思いもあり、無料版2年間、そして有料版2年間、あわせて4年間続きました「ファミレス様、覚悟せよ!」の筆を置きたいと思います。拙文ながら長らく愛読をいただきましてありがとうございました。

なお、ウェブ版「ファミレス様、覚悟せよ!」はこれからも細々と更新を続けていきますので折りありましたらご訪問をお願いしたいと思います。

2003/09/28

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