「紅一点」とは男性の中に女性が1人いる状態を指していうことば。これは女性を花にたとえた言葉だ。一体何の花なのかというと、これは「ザクロ」。広い草原にひとつだけ赤いザクロの花が咲いている様子を表現した中国の宗代の詩に由来している。むさい男連中の中に女性が1人でもいれば華やぐし、その場は和む。まさしく春の象徴である。
石榴詩
万葉叢中紅一点
動人春色不須多
さて、紅一点といえば私はサッポラーメンを思い出す。東京ではラーメンといえば醤油味だがサッポロではラーメンといえば味噌味をいう。そしてこの味噌は紅一点でなければならない。
紅一点は北海道産の赤味噌で結構値段が張る。またやたら売っていない。かといって安い赤味噌として信州味噌を代用しようものなら、これはその瞬間にサッポロラーメンではなくなる。それくらい紅一点はサッポロラーメンの味造りには欠かせない。
最近では、喜多方だの九州だの和歌山だの色々なラーメンが横行しているが、サッポロラーメンは実は不滅だ。しかし、サッポロラーメンはご当地で食べなければサッポロラーメンとしてもおいしさは半減する。気候も味のうちだからだ。
サッポロラーメンは極寒の地で生まれたラーメン。それを全国チェーンなんかするから廃れてしまう。札幌に行ったら地元の人がよく行くラーメン屋に行って見よう。忘れていたサッポロラーメンのおいしさに出会えるはずだ。
サッポロラーメンがブームになったのはかれこれ30年も前のこと。また復活するかな?歴史は繰り返すというし。ちなみに、味噌ラーメンにコショウを振る人がいるがこれはやめてほしい。味噌ラーメンには七味唐辛子を振る。これが常識だ。
2002/03/10
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