近所のケンタッキーフライドチキン(以下KFC)に行って「9ピーススリフトください」と言ったら「へ?」とか言われた。従業員のクセに知らないの?キミはベンキョーが足りない。9ピーススリフトはKFCでもこだわりのメニューだったのだ。

というわけで今日はKFCの話をする。といっても元ネタは10年以上も前のことなので今は違っているかもしれない。しかし、オリジナルレサピーを重んじるKFCのことだから今も変わらことを願うのだが。KFCとはケンタッキーフライドチキンのことである。略してKFC。あるいはケンタ。

KFCはチキンのから揚げを売って商売している。から揚げのレサピーを考えたのはご存知カーネルサンダースおじさん。彼はピックアップトラックに機材を積み込みチキンを売り歩いて諸国漫遊した。しかし、さすがにしんどくなってきたのでその権利をある人物に売った。そのときにチキン一本につきいくらかを払うような契約した。フランチャイズチェーンの幕開けである。

KFCのチキンは価格が高い。けど高いことはある。特にオリジナルチキンは絶対にマネできないおいしさがある。11種のスパイスミックスが企業秘密。塩、黒胡椒、白胡椒、カルダモン、タラゴンまでは判ったがそのほかに何が入っているかわからない。から揚げ用の小麦粉に混ぜて使うスパイスミックスだが、小麦粉によく混ざるよう微粒子に揃えてある。味にバラツキが生じないようにだ。

またフライヤーも特殊だ。プレッシャーフライヤーといって圧力がかかるフライヤーである。電気式とガス式があるが、TVCMで出てくる丸い釜はじつは電気式。実際はガス式のほうが普及しているだろう。この機械なんと一台200万円だとか。私の勤めた店はこれが7台置いてあった。しめて1,400万円。フライヤーだけでこの投資。ちなみのこのフライヤーはシェーキーズでも使っている。シェーキーズで一番美味しい(?)あのピリッと辛いフライドポテトはこのフライヤーで作られる。おいしいわけだ。

その昔KFCには「9ピーススリフト」というセットものがあった。なんで9ピース?日本では9は縁起の悪い数字なのに?実はこれケンタッキーでも一番なるほどと思わせるメニューだったのだ。

この9ピースを合わせると、1羽のチキンになる。つまり、1羽まるごとチキンなのだ。ドラム(もも)2本、サイ(腰)2個、リブ(アバラ)2個、ウイング(手羽)2本、そしてキール(胸)1個。合わせて9ピース。今はなきこだわりのメニューだったのだ。

もうすぐクリスマス。KFCでは1年で一番忙しい季節。ここはひとつこだわりの9ピーススリフトを注文しよう。そういうセットは無いが、9ピースを上記の組み合わせで入れてくれと頼めばやってくれるはず。

※家庭用の圧力鍋をフライヤー代わりに使ってはいけません。危険です。
※レサピー=レシピのこと

アメリカのKFC

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http://www.kfc.co.jp/

2001/12/16

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