ファミレスの限らずご飯のおいしい店に当たった時はうれしいものである。特に焼肉屋や中華などではご飯は欠かせない。よくラーメンとギョーザを一緒に頼む人がいるが、そうではなく餃子にはライスが正しい。ミンミンの餃子ライスはすばらしい。これがすっぱい餃子に黄色いご飯が出てきた日にゃ論外である。

デニーズでは米の銘柄は「あきたこまち」を使用。低温管理された玄米(最近では籾米らしい)を店からの発注の都度精米して配送。ポーションも2.5Kgで細かく管理されている。

「あきたこまち」の特徴は炊きたての白さと香り。その白さは「こまち美人」の由来でもある。ところがこの「あきたこまち」は時間がたつと味が極端に落ちる。色もすぐ黄色くなる。もっとも黄色いご飯の原因はほかにもある。デニーズでは洗米をジェットノズルで行なう。これが曲者でして糠がよく取れないのである。黄色い色の原因はこの糠であるから、出来れば手で研ぎたいものだ。

一方サイゼリヤで使う米は福島産の「コシヒカリ」。コシヒカリの特徴は、粘りとその味にある。ササニシキと肩を並べる日本で一番おいしい米であろう。サイゼリヤのご飯はおいしい。いつ行ってもおいしい。その秘密は後入れ先出しにある。要するご飯がまだ残っていてもそれは使わず、炊きたてがあればそれを先に出しているのである。これはなかなかできることではない。では前に炊いたご飯はどうするのかというとこれはドリアに使う。コシヒカリは時間がたっても味が落ちないからこそできる芸当である。

サイゼリヤのご飯がおいしい訳は他にもある。ライスロボの導入だ。ライスロボとは米の計量、洗米、侵潤までを全自動でやってくれるマシン。機能自体においしい秘訣は無いが、ここまでやってくれるということは、点火のタイミングが計りやすい。要するにベストタイミングでご飯の提供が出来るという点で優れものなのである。仕込みの時間も節約できる。結構ご飯の仕込みは人手と時間のかかる大変な仕事なのである。

ということで白飯に関してはサイゼリヤの勝ち。というよりデニーズがなぜあきたこまちを使うかが私にはよくわからない。アバウトなコシヒカリに比べあきたこまちは管理が難しい。特に私の住む茨城はコシヒカリの名産地。こと白飯に関しては特に舌が肥えている地域である。ご飯の場合その地域で取れる最良の米を使うのがローカルマネジメントといえるのではないか?

2002/01/27

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