黒い建物に素人がペンキで塗ったくったような「よ」の文字が目立つラーメン屋。その前を通り過ぎるたびに「なんじゃこりゃ」と思いつつ気にはなっていた。その店が今度は自宅そばにもできた。やっぱり黒い建物に「よ」の字。よく見れば京都の屋台ラーメンの味とある。早速入ってみることにした。

店内は整然とデザインされ、近代的な飲食店のモチーフを取る。これをみれば素人っぽい「よ」の字は演出であることが分かる。やられた。

従業員は決められたマアニュアルどおりの作業をこなし、非常に気持ちが良い。まだ始まったばかりのラーメンチェーンらしくメニューが少ないのがいい。メニューが少ないから従業員は余計な労力を使わずにすみ、注文取りもスムーズ。

注文した屋台味ラーメンは濃厚なブタガラ味で横浜の「家」系に通じるところがある。よってこやのホームページによれば化学調味料は極力抑えているとのこと。全く使っていないと嘘をついていないところが好感が持てる。化学調味料は使ってもかまわないと思う。それでおいしければだ。問題なのは化学調味料に頼ってしまうこと。これは避けなければならない。

スープには三種類あり、オススメの屋台味にとんこつパイタン味、そしてとん塩味だ。パイタン味はこのところどこも飽きられた感じがありどこも同じ。オススメはやはり屋台味ととん塩である。それにしてもここのラーメンはしょっぱい。この店だけなのかそれとも全店なのか?ヘルシー志向の昨今ではこのしょっぱさはちょっと問題だと思う。本部はすぐにでも対策したほうが良い。

麺はそこそこ美味しい。だが特別美味しいということでもない。可もなく不可もなくといったところ。チャーシューとろけるような美味しさを具現した一品。ただしこれもこの程度のものを出すところはいまどき結構多い。価格も屋台味で650円は安くはない。

今は優れた味のラーメンを出す店が増えたため、全体的にそれほど印象の深いラーメンではないがバランス的にはいい店だと思う。フランチャイズ制をとっているがロイヤリティが高くなければ参加するのも面白かろう。投資金額は2000万ほどで開業可能(店舗取得費を除く)。

しかし私ならやっぱり自分でやるな。フランチャイズは流行っているときはウハウハだが、廃れたときは悲惨である。そうならないためにはやはり自分でやるに限る。ただしそれなりの売れるノウハウは事前に必要。

ところで、よってこやの展開はあの餃子の王将が手がけているもの。餃子の王将はラーメン事業を展開するため社名を「大阪王将」から「イートアンド株式会社」に変更し、食文化への多様性にチャレンジしている。

訪問店:よってこやつくば店
■住所 〒305-0062 茨城県つくば市赤塚字大松702-3
■TEL 029-839-1889
■営業時間  11:00~26:00
■席数  43席
■駐車場 20台
■定休日 年中無休
http://www.yottekoya.com
2003/06/29

2005-09-17追記:
よってこやつくば店は「大阪王将」になってしまいました。

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