サイゼリヤの提案価格といえばミラノドリア290円。これはすでに2年経過しているが、今回スパゲティアラビアータ290円。ハンバーグステーキ290円、そしてリゾットやピザも290円で登場している。オフィシャルホームページではこれらには触れられていないのでやってない店もあるようだ。多分あまり売上が芳しくない店での展開であろう。
290円の提案価格以外にもエビグラタン390円など大幅に価格ダウンしているのが嬉しい。このエビグラタンは結構手がかかっている。ホワイトソースは特製ということだが、サイゼリヤではベシャメルソースといって普通のホワイトソースにスキムミルクなどを加え味わい深いものとしている。したがってこのホワイトソースを使ったメニューはお薦めなのだ。
ほかにも、スパゲティオーロラソースというメニューがあるが、これは残念ながら提案価格になっていなかったがそれもやむをえないだろう。とにかくこれは手がかかったソースを使っている。提案価格になっているアラビアータは単にトマトソースとペペロンチーノを使っただけのソースだが、オーロラソースはエビのエキスが凝縮したソースを使っている。これは美味しい。安くできるわけが無いのだ。
という風に考えるとサイゼリヤで提案価格にできるものは原価が安いものに限られていることが分かる。本当に提案を考えるなら、期間限定にして原価が高くしかも定価が高いものを提案価格とすべきだろう。このあたりちょっと違うな、と感じる。しかも、ミラノドリアは提案価格を2年以上も続けている。これでは提案価格というよりもはや定番価格であり。マクドナルドの平日半額と変わりがなく、今後はイメージダウンにつながる危険性もある。
安いことはいいことだ。サイゼリヤの低価格路線は大衆に大きく支持されるであろう。しかし大衆は慣れるとそれが当たり前と思うようになるなど冷たいものだ。寄せては返す波のように大衆の馴れをコントロールするマネジメントが必要である。
そうそう、サラダのドレッシングがやっと従前のサウザンアイランドとオリーブオイルドレッシングが選べるようになった。これはグッドである。それとパニーニは美味しくないので廃止するかグレードを上げるかしたほうがよいのではないかと思う。手延べでその場で焼くフォッカチオとは比べるまでも無くまずい。非常に残念な気分になってしまう昨今である。
2002/12/15