ハンバーグは焼き方が難しい。特にビーフ100%のハンバーグは油分が少ないため焼き過ぎるとパサツいておいしくない。デニーズをはじめファミレスではビーフ100%のクォリティの高いハンバーグを提供しているところが多いが、おいしく焼くために活躍するのがチャーブロと呼ばれるグリル板とそれ以上に活躍するのが電子レンジなのである。
チャーブロの表面温度は210℃前後とやや高め。油が落ちるように溝が掘ってある。これで片面約2分づつ焼き表面に焼き目をつける。そのあと電子レンジ(1500Wの業務用)で35秒加熱する。これで中までふっくら火が通る。チャーブロで中まで火を通したほうがおいしく焼けると思ったらそれは間違い。電子レンジのほうが中の肉汁を逃さずに調理できる。ためしにチャーブロで中まで火が通るように焼いたこともあるが電子レンジを使ったほうがふっくらおいしい。
ちなみにデニーズの場合、ハンバーグは東京銀座のとある有名なお店のレシピだという。隠し味に醤油を使っている(と思う)ので、洋風のアレンジよりオーソドックスな和風ハンバーグがオススメである。
さて、ハンバーグはどこのファミレスでも思い入れの深いメニューだと思う。ファミレス草分けのすかいらーくにしても、当時ハンバーグステーキ480円、ビーフ100%のデラックスハンバーグ680円が一般大衆に受けて現在のファミレス業界を作ったといって過言ではない。
フライングガーデンもビーフ100%のハンバーグを客の目の前でパフォーマンスする「爆弾ハンバーグ」が好評である。びっくりドンキーもメニューはハンバーグしかなく、純粋なハンバーグレストランチェーンといっていいと思う。ここのハンバーグも大きく安く、そしておいしい。ココスも包み焼きハンバーグというメニューを現在熱烈展開中。
一時期ハンバーグはもう飽きられた、と早合点してロイヤルホストを先頭にファミレスが高級路線に傾いた時期があった。しかし事実はといえば、ハンバーグが決して飽きられたわけではなく、客はハンバーグメニューの工夫の無さに飽きたのだ。
ファミレスはハンバーグステーキでもっている。ハンバーガーチェーンのマックに負けず、わが道を行くハンバーグ道に専念していただきたいと思う。
2003/06/01